絞りの立体感が美しい最高級の鬼絞縮緬地に、一番手(いちばんて)といわれる熟練の職人の手による横振刺繍で縫い上げられた白無垢の逸品。正絹糸であしらわれた刺繍は白やベージュの色味がやわらかく、立体感と刺繍ならではの繊細さが光り、優美な印象を引き立てます。大正時代のアンティーク振袖を元に描いた意匠は、一品鳥といわれ長寿の象徴である大振りの鶴を中心に福を招く宝尽くし、常盤緑である老松、春を告げる梅とめでた尽くしの文様が裾と袖のみに広がり、上部分は刺繍の五ツ紋のみを配して格調高い伝統美を醸し出しています。白無垢だからこそ成し得る最高級の和を存分に味わえる一枚が完成しました。