善光寺で叶える和モダンな前撮り

春になると一斉に咲きだす桜の花。薄いピンクの美しい花々が、春の訪れを感じさせてくれます。

心躍るような晴れやかな季節に、THE TREAT DRESSING（ザ・トリート・ドレッシング）長野店にて前撮りのお手伝いをさせていただいた素敵なおふたりをご紹介いたします。

こちらまで笑顔になってしまうような温かく和やかな笑顔と、気品ある落ち着いた雰囲気が印象的なおふたり。「こんなお着物が着たい」とイメージを膨らませてご来店してくださり、胸を弾ませながらご試着されるご新婦様と、優しい笑顔で見守るご新郎様。ともに過ごす、前撮りに懸ける温かな想いを感じながらの楽しいお打合せはあっという間の時でした。
そんなおふたりが大切な撮影のロケーションに選んだのは長野が誇る歴史ある名所、善光寺です。

「遠くとも一度は参れ善光寺」

これは、江戸時代から人々の間で語り継がれてきた言葉です。善光寺は東日本最大級といわれる壮大さを誇り、現在では国宝に指定されています。1400年以上もの歴史をもち、日本ならではの和の雰囲気を存分に感じられる善光寺境内での撮影は、和装の艶やかな美しさをより鮮明に引き出すとともに、何度でも見返したくなるような、非日常的なワンシーンを演出します。

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桜と共に優しく色づく「総絵羽模様」の色打掛

試着を重ね、大切な運命の一着にお選びいただいたのは、水彩画を思わせる淡い四季の花々があしらわれた色打掛。その花びらは一枚たりとも同じ表情のものはなく、じんわりと広がるグラデーションの美しさはご新婦様の柔らかい笑顔と温かな雰囲気を優しく彩り、和モダンなブライズスタイルを叶えます。
こちらの打掛は、柄が一枚の絵のようにつながっている模様をさす「絵羽模様」。絵羽模様を作るためには、白生地を染める段階から計算して反物にするため、大変な手間と時間を要します。どの部分をとっても同じ柄がない総絵羽は全体の流れを美しく表現し、その優美な着姿は一生に一度の特別な衣装に相応しい格の高い打掛と言われています。柔らかさの中にも高貴な雰囲気を纏った佇まいは趣のある善光寺の街並みをより特別な風景へと導き、柔らかい笑顔と溢れる気品が素敵なご新婦様にぴったりのお着物でした。

アクセントには「総絞り」の高貴な赤掛下を

「小物を使ってコーディネートを楽しみたい」そうお話してくださったご新婦様が打掛に合わせてセレクトしたのは、赤色の総絞りの掛下着物。白地に淡い花々があしらわれた優しいお色味のお着物だからこそ、コントラストの強い赤色を取り入れることで全体がぐっと引き締まり、柔らかい雰囲気はそのままでより華やかな印象に。
こちらの掛下に施された職人の技法「絞り」とは、布地を糸で括り付けたり、特殊な器具を使用し挟むことによって防染し、その後染料で染めて複雑な模様を作り出します。立体的な質感と、複雑かつ繊細なグラデーションで作られた模様は大変美しく、中でも着物全体を絞り染める「総絞り」は、贅沢品として江戸時代では禁止令が出されたほどの高級品です。そんな総絞りの掛下着物は打掛の優美な雰囲気を底上げし、より華やかでモダンな印象へと導きます。
大切に選んでくださった打掛だからこそお小物までこだわってセレクト。そしてご新婦様らしい素敵なコーディネートが完成したとき「撮影が楽しみです」と微笑んでくださった優しい笑顔を思い出すと今でも心が温かくなります。

ご新郎様がお召しになったのは、正絹のなめらかな質感が美しい漆黒の羽二重の紋付袴。黒を基調とした落ち着いた着姿が、全て包み込むような優しい笑顔の中で凛とした雰囲気をお持ちのご新郎様にとてもお似合いでした。淡いお色味の色打掛を纏ったご新婦様と漆黒の紋付袴を纏ったご新郎様がお並びになると、お写真でも明度のコントラストがはっきりとし、互いの魅力をより引き出します。

楽しそうな撮影風景が目に浮かぶような弾ける笑顔が素敵なおふたり。幸せ溢れるお写真の数々にさらに心が温まりました。